「SNSに上げないで」を角を立てずに伝える方法|実際に起きたトラブルから
結婚式の写真共有について調べていると、「どうやって集めるか」の情報は山ほど出てきます。一方で、その反対側の悩み——「勝手にSNSに上げられたくない」——は、まとまった形で語られることがあまりありません。
しかし実際の相談を追っていくと、こちらのほうが繰り返し出てきます。
実際に起きたこと
ある新婦の方は、職場に結婚を伝えずに退職したのに、写真をSNSにアップされると職場の人に知られてしまうのではないかと悩んだと書いています。この件では、結果として式場のブログにも写真が掲載されてしまったとのことでした。
新郎が投稿を嫌がっているという相談もあります。顔が写った写真を勝手にアップされ、タグ付けされて、招待していない友人知人にまで広がるのが嫌だという内容で、どう角を立てずに伝えるかを尋ねています。
もう1つ多いのが、招待できなかった友人への配慮です。部活仲間20人のうち10人だけを招待したケースで、招待しなかった人がSNSで当日の様子を見て傷つかないか心配、という相談でした。
これらに共通するのは、写真そのものが嫌なのではなく、想定していない範囲まで届くことが問題だという点です。
伝え方の原則
相談の多くが「どう言えば角が立たないか」で止まっています。実際に効くのは、次の3つです。
1. 理由を1つだけ添える
禁止だけを伝えると、責められているように受け取られます。「仕事の関係で」「呼べなかった友人がいるので」と一言添えるだけで、意味が変わります。理由は詳しく説明する必要はありません。
2. 全面禁止ではなく、範囲を示す
「SNS禁止」は強い言葉です。実際に困るのは多くの場合、誰でも見られる公開範囲に、顔が分かる形で、当日中に出ることです。そこだけ伝えれば足ります。
3. 撮ること自体は歓迎する
撮影まで止めてしまうと、写真そのものが残りません。「たくさん撮ってください、公開だけ控えてください」と、分けて伝えるのが実務的です。
そのまま使える文例
招待状に添える場合
当日はぜひたくさん撮影してお楽しみください。
なお、お写真のSNSへの公開はご遠慮いただけますと幸いです。
諸事情により、限られた範囲でのお祝いとさせていただいております。
席次表・メニュー表に載せる場合
撮影は自由です。ぜひたくさん撮ってください。
SNSへの投稿は控えていただけると助かります。
お写真は(共有先の案内)からお送りいただけます。
司会者からアナウンスしてもらう場合
本日の撮影は自由となっております。ぜひお手元のスマートフォンでお撮りください。
一点だけ、おふたりからのお願いです。SNSなどへの投稿はお控えいただけますようお願いいたします。
写り込みを避けたいゲストがいる場合
逆の立場への配慮も必要です。開宴前に「ご参加は自由です。写り込みを控えたい方はスタッフまでお声がけください」と伝えておくと、当日その場で言い出しにくい人を救えます。
式場と業者にも伝えておく
見落とされがちですが、式場自身が写真を使うことがあります。冒頭の事例で写真が掲載されたのは、ゲストのSNSではなく式場のブログでした。
打ち合わせの際に、次の2点を確認しておいてください。
- 式場のブログ・SNS・パンフレットに写真を使う予定があるか
- 使う場合、事前に確認をもらえるか(掲載を断れるか)
多くの式場では契約書や同意書に記載がありますが、口頭で伝えておくほうが確実です。
写真共有サービスを使う場合の注意
共有アルバムを用意する場合、その公開範囲も確認しておく必要があります。「リンクを知っている人が見られる」形式のサービスは多く、これはリンクが転送されれば、招待していない人も見られるということです。
photoba も同じ方式です。検索エンジンには載りませんが、参加用のリンクやQRを知っている方は閲覧できます。招待していない人にリンクが渡らないよう、配る範囲には注意してください。
一方で、保存期間を過ぎるとイベントごと自動削除されるため、あとから延々と残り続けることはありません。「その日のためのもの」として割り切った設計にしています。
権利関係の詳しい話は著作権と肖像権の記事にまとめています。
photoba について
photoba は、ゲストの写真をQRコードだけで集めて、その場で会場のスクリーンに表示する無料のサービスです。登録もアプリも不要です。
写真は500枚まで、画質は長辺1600pxに縮小され、式の7日後に自動削除されます。高画質で長く残したい用途には向かないので、その場合は他の手段と併用してください。