当日の写真でスライドショーを流したい|撮って出しエンディングの費用と、自分でやる方法
披露宴の最後に、その日の写真が流れる。ゲストが席を立つ前に、いま起きたばかりのことがスクリーンに映る。あれをやりたい、という相談は多いようです。
プロに頼めば「撮って出しエンディング」として用意してもらえます。ただ費用はそれなりにかかります。一方で、自分たちでやる方法もあります。
この記事は、費用の相場と、自分でやる場合につまずく場所を整理したものです。とくに音楽の扱いは、知らずに進めると当日になって困ります。
撮って出しエンディングは、いくらかかるか
当日の様子を撮影して、その場で編集し、披露宴の最後に上映する。これが「撮って出しエンディング」です。
相場はおよそ15万円とされています。当日中に編集まで終える必要があるため、人手がかかるぶん高くなります。
参考: 結婚式のエンドロールムービーの相場はどれくらい?|むびるプラス(2026年9月閲覧)
式場を通して頼むと、中間マージンが乗るぶんさらに上がります。外部の業者に直接頼めば下がりますが、その場合は会場への持ち込み料が別にかかることがあります。
撮って出しには、もう一つ性質上の弱点があります。撮ってほしかった場面が撮れているとは限らないことです。カメラマンは1人か2人で、同時に起きていることのすべては撮れません。
参考: エンドロールムービーは当日の撮って出しより写真で製作する方がオススメ!|PIARY(2026年9月閲覧)
「写真で作る」なら、費用は大きく下がる
動画ではなく写真を並べる形にすると、費用は一段下がります。
- 業者に頼む — 写真で作るエンドロールなら3〜5万円ほど
- 自分で作る — テンプレートを使えば費用はかからない
- 1万円以下で用意した実例も公開されています
参考: 【結婚式で流すムービー】業者に外注?手作り?種類と費用相場を解説|みんなのウェディング、【実例】“1万円以下”のエンディングムービー、作り方&内容は?|ゼクシィ(いずれも2026年9月閲覧)
ただし当日の写真で作ろうとすると、話が変わります。前日までに素材が揃う「プロフィールムービー」と違い、当日の写真は当日にしか手に入りません。式の最中に集めて、その場で並べる必要があります。
いちばんの分かれ目は、音楽の扱い
ここを知らずに進めると、当日か直前に止まります。「会場で流す」と「動画に入れる」は、まったく別の手続きです。
| 何にあたるか | 手続き | |
|---|---|---|
| 会場でBGMとして流す | 演奏権 | 多くの式場がJASRACと包括契約済み。新郎新婦の手続きは不要なことが多い |
| ムービーに音楽を入れる | 複製権 | 別途ISUMなどの手続きが必要 |
プロフィールムービーやエンドロールに市販の曲を使うと、写真・映像・音楽を1本の動画に複製することになります。会場が包括契約を結んでいても、これは別の権利なので、あらためて手続きが要ります。
参考: ブライダルシーンでの音楽利用|JASRAC、よくある質問|ISUM(一般社団法人 音楽特定利用促進機構)(いずれも2026年9月閲覧)
逆に言えば、スライドショーを「動画ファイルにせず、その場で流すだけ」にすれば、複製は起きません。音は会場の音響から流し、画面には写真だけを出す。この形なら、手続きは会場のBGMと同じ扱いで済みます。
当日の写真で流す3つの方法
| 方法 | 費用の目安 | 当日の手間 | 難点 |
|---|---|---|---|
| 撮って出しエンディング(プロ) | 約15万円 | なし | 費用。撮れる範囲はカメラマン次第 |
| 自分でその場で編集 | 無料〜 | 大きい | 披露宴中に編集する人が要る |
| 集めた写真を自動で流す | 無料〜 | 小さい | 編集はできない。並べて流すだけ |
3つ目は、ゲストが撮った写真をその場で集めて、順番に映す形です。編集はしませんが、編集する人を当日に確保しなくて済みます。
「並べるだけで成立するのか」は、集まる枚数によります。
ゲストのスマホの中にある写真は、プロには撮れない
photoba で実際に使われたイベントのデータです。
- 1つのパーティで189枚。参加ページを開いたのは73人
- 同じ日の別のイベントでは54枚、44枚
- 参加者が参加ページに滞在した時間は平均54秒(217セッション)
枚数そのものより、視点の数が違います。カメラマンは正面から撮ります。ゲストは自分の席から撮ります。同じ乾杯でも、写っている顔が違います。
プロの撮って出しの代わりにはなりません。構成も編集もないからです。ただ、プロには撮れない角度の写真が数十枚〜百枚単位で集まるのは、別の価値だと思います。並べて使うのが現実的です。
その場で流すなら、先に決めておくこと
尺を曲に合わせる
スライドショーは、流す曲の長さに合わせるのが基本です。4分30秒の曲に100枚なら1枚2.7秒、200枚なら1.35秒。1枚1.2秒を切ると目が追えません。枚数が多いときは、間引く前提で考えておきます。
最後の1枚を決めておく
自動で流すと、最後に出るのは「たまたま最後に届いた写真」です。締めに使いたい1枚があるなら、先に決めて固定しておきます。
上映まで見せるかどうか
投稿されたそばからスクリーンに映す運用だと、最後の上映が「もう見た写真の再放送」になります。当日は隠しておいて、最後にまとめて出すほうが、場面としては強くなります。
隠す場合、会場のスクリーンには参加用のQRコードだけを出しておくと、受付や歓談中の案内としてそのまま機能します。
photoba の場合
photoba は、集まった写真をそのまま会場のスクリーンで流せる無料のサービスです。
- イベント名を入れるだけで、QRとスクリーン用URLが5秒で出ます(登録不要)
- ゲストはQRを読むだけ。アプリのインストールも会員登録もありません
- 当日は隠しておき、最後にまとめて上映できます
- 上映の長さを指定すると、その中に収まるよう自動で調整します(枚数が多い場合は時系列で均等に選びます)
- 最後に必ず映す1枚を選べます
- 1イベントあたり500枚まで無料
できないこと
- 音は出ません。曲は会場の音響から流してください(前述のとおり、動画に焼き込まないので複製の手続きが不要になります)
- 動画ファイルは作りません。ブラウザで流すだけなので、あとから配れる1本の動画は残りません
- 写真は表示用に長辺1600pxへ縮小されます。大きく引き伸ばす用途には向きません
- 編集・カット・テロップはありません
会場のパソコンでスクリーン用URLを開き、全画面にして置いておくだけです。専用の機材やアプリは要りません。